TAKAGI KAORU

展示作品『自身の器の裏側』

《設置場所》

抜里駅エリア 元鈴木家(島田市川根町抜里1092)

《作品プラン》

例えば「器」に表と裏があるのだろうか。
空き家だった元鈴木家という器の裏側のような領域と作家の「内なる器」が触れ合うことで、見る人は自身の内側についても直視せざるを得ないのではないか。
空き家に残る生活の面影、その空き家をひらいてくれた持ち主の気持ちの変化。そういう器の裏側のようなものが作家を通して変容していく過程を表現する。

Artist : TAKAGI KAORU
『Jishin no Utsuwa no Uragawa』

For example, is there a front and back to a ‘vessel’?
The artist’s ‘inner vessel’ comes into contact with the vacant former Suzuki house, which is the reverse side of the vessel. The viewer looks directly at his or her own inner self.

The shadow of life that remains in the vacant house.The changes in the feelings of the owner of the vacant house.
The backside of the vessel expresses the process of change through the artist.

TAKAGI KAORU

 粘土による器のほか、水引を使った立体造形をつくる。器とは有形無形のものを湛える(たたえる)ことで、ものの変化や潜在的な物語を捉えることができる道具になると考えている。したがって食器などにとどまらず、さまざまなもの(ときには家屋や人の内面)のなかに器を見出す。自作の磁器を使ったパフォーマンスは、道具と環境の相互作用により、参加者が自身の内なる器の存在に気づく機会になっている。自作の器で食事を提供することで街中にさまざまな関係性と物語をうむスペース「ひととき」を主宰。器の可能性を追求し続ける作家。

《CV》

1993陶芸家 板橋廣美に師事
1994-1995Bゼミ
1999ブランド「Wo shi Ribenren」を立ち上げる
2011活動スペース「ひととき」をオープン

《展覧会等》

2021「作家」をつくってみませんか?/国立国際美術館アクティビティパレット
2018粘土と語って遊ぼう ー 見えない「内側」のかたちを探る ー/目黒区美術館
2016身も蓋もある/nowherer/神奈川県鎌倉市
2015自身のお道具をお持ちですか?/matohu/東京都渋谷区神宮前

《その他》

著書 「皿と血」(2018年)

《過去作品》